子どもには「お茶を飲もうね」と何度も声をかけるのに、自分の水分は後回し。朝に入れた飲み物が、夕方までほとんど減っていなかったことがあります。家事や仕事に集中していると、のどの渇きに気づいてからようやく飲む日も少なくありません。
特に暑い時期は、屋外だけでなく室内でも熱中症に注意が必要です。厚生労働省は、のどの渇きを感じなくても、室内・屋外を問わずこまめに水分を取るよう案内しています。そこで私は、「気合いで覚える」のではなく、自然に飲めるきっかけを暮らしの中へ置くことにしました。
朝いちばんに飲み物を用意する
起きたら、子どもの飲み物と一緒に自分の分も用意します。ボトルやコップは、その日の行動に合わせます。在宅で過ごす日は倒れにくいコップ、外出の日はふた付きのボトル。自分が手に取りやすいものを選びます。
大きなボトルを一気に飲み切る目標より、いつでも視界に入ることを優先しています。飲み物が別の部屋にあると、そのまま忘れてしまうからです。
行動と水分補給をセットにする
「1時間ごと」など時間だけで決めても、時計を見ない日は忘れます。そこで、朝食を片づけたあと、洗濯物を干したあと、子どもがおやつを食べるとき、仕事のメールを送ったあとなど、毎日の行動とひと口を組み合わせています。
子どもへ飲み物を渡したら、自分も飲む。このひとつだけでも回数が増えました。新しい習慣を増やすより、すでにある動きへくっつけるほうが続きやすいと感じます。
飲みやすさを優先する
水だけが飲みにくい日は、無理に我慢せず、麦茶やカフェインを含まない飲み物など、自分が手に取りやすいものを選びます。温度も大切で、冷たいほうが飲みやすい日もあれば、冷房の効いた部屋では常温がよい日もあります。
甘い飲料やカフェインを含む飲み物だけに偏らないようにしつつ、「理想の一杯を用意できるまで飲まない」状態を作らないことを優先します。持病があり、水分や塩分の制限を受けている場合は、一般的な目安ではなく医師の指示に従ってください。
外出前と帰宅後を忘れない
子どもとの外出は、準備だけで汗をかくことがあります。出発直前ではなく、着替えや荷物の準備を始める前にひと口飲みます。帰宅後も、手洗いや荷物の片づけを全部終えてからではなく、最初に飲み物を置いておきます。
暑い日は、帽子、日陰、冷房の利用、こまめな休憩も水分補給と同じくらい大切です。飲めば暑さを我慢できるということではありません。体調がおかしいと感じたら、予定を短くして涼しい場所へ移動します。
飲めた量より、体調の変化を見る
「今日は何リットル飲めなかった」と数字だけで自分を責めるより、口の渇き、尿の回数や色、頭痛、だるさ、めまいなど、いつもとの違いに気づくことを大切にしています。必要な水分量は、体格、食事、気温、活動量、発汗量などで変わるためです。
熱中症が疑われる場合は、涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめ、体を冷やします。自力で水分が取れない、意識がおかしいといった場合は、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
忘れにくくするための小さな仕組み
- 子どもの飲み物と自分の飲み物を一緒に準備する
- よく過ごす場所ごとにコップやボトルの定位置を決める
- 食事、家事、仕事の区切りにひと口飲む
- 外出前と帰宅直後に飲む
- 飲み物が減っていないことに気づいたら、その場で少し飲む
完璧な量を管理できない日があっても、思い出すきっかけが何度もあれば立て直せます。自分の水分補給も、家族の体調を守る準備のひとつとして扱っていきたいと思います。
食事から取る水分もある
水分は飲み物だけでなく、汁物、果物、野菜など食事にも含まれます。食欲が落ちる暑い日は、飲み物だけでなく食事量も減りやすいため、いつもより意識してこまめに飲みます。反対に、食事を取れている日と同じ数字を機械的に追う必要はないと考えています。
大量に汗をかいたときの塩分補給については、体調や持病によって注意が必要です。経口補水液は日常の飲料として大量に飲むのではなく、用途や表示を確認します。塩分や糖分の制限がある場合、妊娠中・授乳中、薬を服用している場合など、心配があれば医師や薬剤師へ相談します。
家の中の定位置を三つに絞る
私はキッチン、仕事机、寝室の近くを飲み物の定位置にしています。家中へ何本も置くのではなく、長く過ごす場所へ絞ります。移動するときにボトルも一緒に持つようにすると、飲み残しも減りました。
子どもが触れる場所に熱い飲み物を置かない、倒れやすいコップをパソコンの近くへ置かないなど、安全も確認します。ふた付きだから絶対にこぼれないとは限らないため、置き場所そのものを工夫します。
忙しい日の振り返りは責めるためではない
夕方にボトルがほとんど減っていなかったら、「またできなかった」で終わらせず、どの時間帯に忘れたかだけを見ます。午前中に集中して忘れたなら、仕事開始前にコップを机へ置く。外出中に飲めなかったなら、小さいボトルへ変える。翌日の仕組みを一つ調整します。
水分補給を新しい家事にしないことも大切です。量の記録が負担になるならやめ、目についたらひと口という簡単な方法へ戻ります。続けられる仕組みは、忙しさや季節に合わせて変えてよいものです。
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