保育園では、みんなと一緒にきちんとお昼寝をしているらしい。
先生からそう聞くたびに、「同じ子なのに、どうして家では寝ないんだろう」と不思議に思います。
家で「そろそろお昼寝しようか」と声をかけても、まだ遊びたい様子。布団へ誘っても横にならず、横になったとしても、すぐに起きて別の遊びを始めてしまいます。
小さい頃から決まった時間に布団へ入り、自然に眠るという習慣を、わが家ではうまくつけられませんでした。
お昼寝をしてほしい親と、まだ眠りたくない子ども。寝かせようと頑張るほど、親子ともに疲れてしまう日もあります。

保育園で眠れるのは、環境が違うからかもしれない
保育園では、お昼ごはんを食べたあとに部屋が静かになり、周りの子どもたちも一緒に横になります。
毎日ほぼ同じ流れがあり、「今は眠る時間」という空気が自然にできています。
一方、家には好きなおもちゃや絵本があり、近くにはいつもの家族がいます。遊びを中断して眠るより、まだ起きていたいと思うのも無理はありません。
保育園で眠れるのに家では眠れないからといって、子どもが困らせようとしているわけでも、親の寝かしつけが間違っているわけでもないのだと思います。
こども家庭庁が公表している保育の調査でも、午睡は一人ひとりの生活リズムに合わせ、時間をずらすなどの対応が紹介されています。睡眠の必要量や眠くなる時間には個人差があります。
わが家では「お昼寝ドライブ」が多い
家でなかなか眠れない日に、比較的よく寝てくれるのが車の中です。
お昼ごはんを食べたあとに車へ乗り、しばらく走っていると、揺れや一定の走行音で少しずつ静かになり、そのまま眠ることがあります。
そのため、午後に用事がある日は移動時間とお昼寝の時間を重ねることもあります。
ただ、お昼寝のためだけに毎日車を出すのは大変です。ガソリン代もかかりますし、親が一緒に休めるわけでもありません。
わが家にとっては眠りやすい方法のひとつですが、「必ずこれで寝かせなければ」と決めないようにしています。車内で眠った子どもを一人にせず、安全な場所に停車してから様子を見ることも欠かせません。
眠らせるより、まず静かな時間をつくる
最近は、「絶対に眠らせよう」と考えすぎないようにしています。
お昼ごはんのあとは照明を少し落とし、活発な遊びから静かな過ごし方へ切り替えます。
絵本を読む、カーテンを少し閉める、横になりながら話をする。毎回眠れなくても、体を休める時間になれば十分と考えることにしました。
「寝て」と何度も言われると、大人でもかえって眠れなくなることがあります。
そこで、「お昼寝しよう」ではなく、「少しごろんとしようか」「目を閉じなくてもいいよ」「ママも一緒に休もうかな」と声をかけます。
眠ることを目的にしすぎず、休む時間へ誘うほうが、子どもも受け入れやすいように感じます。
午前中の過ごし方も少し意識する
外へ出られる日は、午前中に散歩や公園遊びを取り入れます。
子どもの睡眠を考えるうえでは、日中に体を動かすことも大切です。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 こども版」でも、身体活動を増やし、座りっぱなしや長時間のスクリーンタイムを減らすことが勧められています。
ただし、たくさん遊ばせれば必ず寝るわけではありません。疲れすぎて、かえって機嫌が崩れる日もあります。
お昼寝を成功させるために無理に疲れさせるのではなく、午前中に自然光を浴び、無理のない範囲で体を動かせれば十分だと思っています。
小さな音で動画を流すこともある
本当は画面を使わずに眠れるのが理想なのかもしれません。
それでも、何をしても落ち着かない日には、小さな音で穏やかな動画を流していると、そのまま寝落ちしてくれることがあります。
これは、すべての家庭へ積極的におすすめしたい方法ではありません。
スクリーンタイムが長くなることは睡眠時間への影響とも関連しており、WHOも5歳未満の子どもについて、年齢に応じて画面を見る時間を抑えるよう勧めています。
そのため、使うときは明るさや音量を下げ、刺激の少ない内容を選び、長時間つけたままにしないようにしています。
それでも、「今日は動画に頼ってしまった」と自分を責めすぎないようにもしています。
寝不足で親子ともに余裕を失ってしまうより、助けになるものを一時的に使う日があってもいい。わが家では、そのくらいの位置づけです。
お昼寝をしない日は、夕方以降を調整する
どうしても眠らない日は、お昼寝を諦めることもあります。
その代わり、夕方は予定を詰め込まず、お風呂や夕食を少し早めます。激しい遊びを控え、夜の睡眠へ早めにつなげます。
お昼寝をしなかった日は夕方に機嫌が崩れやすいため、食事も頑張りすぎません。簡単なごはんにして、親も余力を残しておきます。
「お昼寝できなかったから失敗」ではなく、「今日は夜を早くしよう」と一日の組み立てを変えるようにしています。
眠れない日があっても大丈夫
保育園では眠れるのに、家ではなかなか眠らない。
その違いを見ていると、睡眠は本人の眠気だけでなく、環境や毎日の流れにも支えられているのだと感じます。
今も、わが家に完璧なお昼寝習慣があるわけではありません。
ドライブで眠る日もあれば、家で静かに過ごしているうちに眠る日もあります。結局寝ないまま夕方を迎える日もあります。
大切なのは、毎日同じ方法で必ず寝かせることより、親子にとって無理の少ない方法をいくつか持っておくことなのかもしれません。
眠れたらうれしい。眠れなくても、少し休めたらそれでいい。
そう考えられるようになってから、お昼寝の時間に感じていた焦りが少し軽くなりました。
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