昼のおむつが外れると、「夜もそろそろパンツで寝たほうがいいのかな」と考えるようになります。同じ年頃の子がパンツで寝ていると聞き、少し焦ることもあります。
けれど、昼間にトイレへ行けることと、眠っている間に尿をためて朝まで過ごせることは同じではありません。夜のおむつは、子どもの努力だけで外すものではなく、体の準備を見ながら試していくものです。
昼と夜では排尿の仕組みが違う
起きている昼間は、尿意に気づき、自分でトイレへ移動できます。夜は眠っている間につくられる尿量、膀胱にためられる量、尿意で目を覚ます力などが関係します。
日本泌尿器科学会も、夜尿症は育て方や性格の問題ではなく、睡眠中の覚醒、膀胱の発達、夜間尿量などが重なって起こると説明しています。
昼のおむつが外れた日を、夜のおむつを外す期限にしなくても大丈夫です。
試す前に見ておきたい様子
年齢だけではなく、次のような様子をしばらく確認します。
- 朝、おむつが乾いている日が増えてきた
- 寝る前に無理なくトイレへ行ける
- 本人がパンツで寝てみたいと言っている
- 失敗しても着替えられる準備がある
- 家族が洗濯や寝具交換を負担に感じすぎない時期である
乾いている日が数回あったからといって、すぐ完全に外さなければいけないわけではありません。旅行、体調不良、季節の変化などによって戻ることもあります。
子どもの気持ちを確かめる
親が試したいと思っても、子どもが強く不安を感じている場合は急がなくて構いません。
「今日からおむつは禁止」ではなく、「パンツで寝てみたい?」「防水シーツを敷いて一度試してみる?」と選べる形で伝えます。
おむつで寝ることを恥ずかしいことにすると、失敗を隠したり、お泊まりを避けたりする気持ちにつながることがあります。夜のおむつは、安心して眠るための道具の一つです。

試す日は、失敗しても困らない準備を
翌朝に時間の余裕がある日や、洗濯しやすい季節から試すと、親も落ち着いて対応できます。
防水シーツ、替えのシーツ、パジャマ、下着、タオルを近くに準備します。子どもにも「濡れても洗えば大丈夫」と先に伝えておきます。
成功をほめる場合も、「今日はえらかった」より「朝まで乾いていたね」と事実を一緒に喜ぶ程度にします。乾いていた日を努力の成果だけにすると、濡れた日を失敗だと感じやすくなるためです。
夜中に決まった時間で起こすべき?
おねしょを防ぐため、親が眠っている子どもを毎晩起こしてトイレへ連れていく方法を考えることがあります。
ただ、自己流で毎晩決まった時間に起こすことが、その子に適した方法とは限りません。睡眠も子どもの成長に大切です。治療として行う夜尿アラームは、濡れたことを感知して対応するもので、単に親の都合のよい時刻に起こす方法とは異なります。
夜間の排尿について迷う場合は、かかりつけ医に相談してください。
一度外しても、戻してよい
パンツで寝始めたあと、おねしょが続いて親子ともに疲れてしまったら、一度おむつへ戻しても構いません。
「せっかく外したのに」と考えるより、「今は安心して眠ることを優先しよう」と捉えます。おむつへ戻ることは後退ではなく、家庭の負担を調整する選択です。
医療機関へ相談したい目安
5歳以上で月1回以上のおねしょが3か月以上続く状態は、夜尿症と定義されます。日本泌尿器科学会は、小学校に入っても続く場合に小児科または泌尿器科への受診を勧めています。
昼間のおもらし、頻尿、排尿時の痛み、便秘、強い喉の渇きがある場合や、一度半年以上おねしょがなかったのに再び始まった場合も相談してみましょう。
外す時期より、安心して眠れること
夜のおむつが外れる時期には個人差があります。親が頑張れば早くなる、子どもが我慢すれば成功する、というものではありません。
比べず、期限を決めすぎず、準備が整ったときに試す。うまくいかなければ戻して、また次の機会を待つ。そのくらいの柔らかさで進めてよいのだと思います。
参考情報
※本記事は一般的な情報です。個別の判断や治療については小児科・泌尿器科へ相談してください。
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