夕食の支度を始めたころに限って、「お菓子食べたい」と言われることがあります。ここで食べたら夕食が入らないかもしれない。でも、空腹で泣いている子どもを待たせるのもつらい。疲れている夕方に毎回答えを考えると、親も消耗します。
そこで、正解をその場で探すのではなく、あらかじめ小さな基準を決めておくことにしました。
おやつは「食事の邪魔」だけではない
幼児は胃の容量が小さく、三回の食事だけでは必要なエネルギーや栄養を取りきれないことがあります。厚生労働省の情報でも、成長期の子どもにとって間食は、食事で不足するエネルギーや栄養素を補う機会になり得るとされています。
つまり、おやつを一律に悪いものと考える必要はありません。ただし、量や時間によって夕食に影響するため、「何を、いつ、どのくらい食べるか」を考えることが大切です。

まず夕食までの時間を見る
わが家で最初に確認するのは、夕食までの時間です。
夕食まで十五分ほどなら、「もうすぐごはんだから、お茶を飲んで待とう」と伝えます。三十分以上かかりそうで、本当にお腹が空いている様子なら、少量の補食を選びます。
時計がまだ読めない子には、「このお鍋ができたらごはん」「長い針がここに来たら食べよう」のように、待つ時間を見える形にします。理由の分からない我慢にしないことで、切り替えやすくなります。
出すなら「小さな補食」にする
夕食前に出すものは、お菓子の袋ごとではなく、一回分だけ小皿に置きます。候補は、少量のおにぎり、果物、無糖のヨーグルト、チーズなど。夕食の一部を先に食べる方法もあります。
大切なのは、これらを食べれば必ず夕食を完食できるということではありません。空腹が強すぎて気持ちが崩れるのを防ぎつつ、夕食が入る余地を残すための考え方です。
甘いお菓子を完全に禁止すると、かえって特別なものになりやすいため、食べる時間を別に設けます。「今日はもうおしまい」だけで終わらせず、「明日のおやつに食べよう」と次の機会を伝えます。
袋の大きさを一回分にしない
市販のお菓子は、一袋が幼児の一回分とは限りません。袋から直接食べると量が分かりにくいため、最初に小皿へ分けます。もっと欲しがったときも、残りが目に入り続けないので話を終えやすくなります。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、お菓子や嗜好飲料は食事全体とのバランスを考え、食事量を極端に減らさない量にすることが勧められています。なお「一日200kcal」は食事バランスガイドにおける一般的な目安であり、幼児全員に同じ量を当てはめるものではありません。年齢や活動量、食事量に応じて考えます。
食べたあとの夕食を責めない
補食を出した結果、夕食が少なくなる日もあります。そんなとき、「だからお菓子を食べなければよかったのに」と責めると、食卓が緊張する場所になってしまいます。
一食だけで帳尻を合わせようとせず、一日や数日の中で食事全体を見る。多く食べる日と少ない日があることも含めて、次の夕方の量を調整します。
わが家の基準は三つだけ
迷ったときは、次の三つを確認します。
- 夕食までどのくらい時間があるか
- 空腹なのか、目に入って欲しくなったのか
- 出すなら夕食に響きにくい量と内容にできるか
毎回まったく同じ対応にならなくても大丈夫です。基準があれば、「昨日はよかったのに今日はだめ」と親自身が混乱しにくくなります。おやつを敵にせず、夕方を親子で穏やかにつなぐための選択肢として考えていきたいです。
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