出かける時間が近づいているのに、パジャマを脱ぎたくない。服を出すと「それじゃない」と言い、別の服にすると今度は「着ない」。朝の着替えは、親子ともに焦りやすい場面です。

時間がないほど、親は早く決めてほしくなります。でも、たくさんの服から選ぶことや、遊びを中断して着替えることは、幼い子どもにとって意外に大きな作業なのかもしれません。
わが家では、朝に頑張って説得するより、前日までに選びやすい状態をつくるようにしています。
選択肢は二つに絞る
「今日は何を着る?」と聞き、引き出しをすべて見せると、選ぶだけで時間がかかります。そこで、天気や予定に合う服を親が二組選び、その中から子どもに決めてもらいます。
「青い服と白い服、どちらにする?」と具体的にすると、何を決めればよいかが分かりやすくなります。どちらも嫌だと言われたら、もう一組だけ出すか、「今日は大人が選ぶね」と区切ることもあります。
選べたことを大げさに褒めるより、「青にしたんだね」と確認する程度にしています。毎朝、上手に選ぶことを求めないためです。
前日の夜に、見える場所へ置いておく
朝になってから服を探すと、親も余裕を失います。前日の夜に、トップス、ボトムス、肌着、靴下まで一か所へまとめます。
子どもに余裕があれば、夜のうちに二組から選んでもらいます。朝に気持ちが変わることもありますが、少なくとも親が一から探す手間は減ります。
季節の変わり目は、着られる服だけを手前へ。サイズが小さい服、気温に合わない服、子どもがどうしても嫌がる服は、朝の選択肢から一度外します。
着替えの前に、次の予定を短く伝える
夢中で遊んでいるところへ突然服を持っていくと、子どもは中断させられたと感じることがあります。
「この絵本が終わったら着替えるよ」「タイマーが鳴ったら服を選ぼう」と、少し前に知らせます。時間の感覚がまだ難しい年齢でも、毎日同じ合図を使うと流れが伝わりやすくなります。
長く説明するより、「着替えたら朝ごはん」「服を着たら出発」のように、次にすることを一つ伝えるようにしています。
全部ではなく、一部分を任せる
最初からすべて自分で着てもらおうとすると、時間が足りなくなる日があります。そんな日は、靴下だけ、ズボンを上げるところだけなど、一部分を子どもに任せます。
「自分でやる」と言われたら、すぐ手を出さずに少し待つ。ただし、出発時刻が迫っているときは、「右足は自分、左足は手伝うね」と分けます。
自立を促すことと、毎朝すべて任せることは同じではありません。時間と親子の余裕に合わせて、手伝う量を変えていいと思います。
感触や着心地も確認する
着替えを嫌がる理由が、気持ちの切り替えだけとは限りません。タグが当たる、縫い目が気になる、首まわりが狭い、暑い、寒いなど、服そのものが不快なこともあります。
特定の服だけ強く嫌がるなら、「わがまま」と考える前に、肌に触れる部分やサイズを確認します。本人が説明できないときは、脱いだあとに赤くなっていないか、汗をかいていないかを見ることもあります。
感覚の困りごとが強く、日常生活に影響している場合は、園やかかりつけ医などに相談する選択肢もあります。
着替えられない朝があってもいい
準備をしても、どうしても着替えたくない朝はあります。安全や園の決まりに問題がなければ、上だけ着替える、羽織るものを持って出るなど、その日の最低限を考えます。
大切なのは、毎朝きれいに着替えを終えることだけではなく、親子が大きく疲れすぎずに一日を始めることです。
選択肢を減らす、服を前日に置く、少し前に予告する。小さな準備で朝の判断が一つでも減ると、「早くして」と言う回数も少しずつ減っていきました。
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