ホテルや旅館などの宿代は、旅行における大きな出費の1つとも言えるのではないでしょうか。もちろん、高いお金を出している分、温泉や食事など質の良い提供を味わえます。しかし、中には「温泉や食事は興味ないから安い料金で泊まりたい」と考えている方もいるでしょう。
そこで、少しでも旅費を節約したい方におすすめされるのがユースホステルです。他の旅行サイトでも「安く泊まるならユースホステルがおすすめ!」と書かれているのを見た方もいるのではないでしょうか。
でも、同時に「ユースホステルとは何か?」、「ユースホステルはどのくらい安いの?」などと疑問にも感じますよね。今回はその疑問を解決するために、ユースホステルについてまとめました。旅費を少しでも節約したいと考えている方は、是非読んでみてください。
ユースホステルとは?
ユースホステルは、青少年が安全で手頃な値段で泊まるための宿泊施設です。日本全国で約250箇所、世界全体で約4000箇所はあります。ひとり旅のお客様を始め、家族連れなどの団体客まで多くの旅人に利用されています。
また、人との触れ合いが盛んな場でもあり、旅人同士で話をしたり情報交換をできたりするのもユースホステルの魅力と言えるでしょう。
ユースホステルの歴史
ユースホステルは1912年、ドイツの小学校教師リヒャルト・シルマンが同国のアルテナ城に、青少年が安価で宿泊できる施設を開設したのが始まりです。その後、シルマンによるユースホステル運動が続いた結果、一度は戦争の影響で運動の継続が危うくなるも、国際奉仕団などの援助もあって世界中に広まっていきました。
日本では1951年に日本ユースホステルが発足し、1955年には直営第1号として北海道千歳市の支笏湖畔(しこつこはん)にある支笏湖ユースホステルがオープンしました。
ユースホステルの宿泊から仕組みまで見てみよう
ユースホステルで泊まる場合は、該当施設に予約を入れれば完了です。ただ、ユースホステルには会員証というものがあり、これを持っていると安い料金で宿泊できます。
ユースホステル会員証とは?
ユースホステル会員証とは、国際ユースホステルによって認められたもので、世界各国のユースホステルの利用や割引などの待遇を受けられます。会員証の有効期限は、発行日より1年です。以下、ユースホステルカードの種類になります。
“●一般会員
・少年パス会員(4歳〜中学3年生)
・青年パス会員(中学卒業者〜19歳未満)
・成人パス会員(19歳以上〈年齢上限なし〉)
・家族パス会員(19歳以上の成人と同行者として帯同する中学生以下の少年)
・団体パス会員(10名以上の団体・法人・機関。応募はそれらの代表者<引率責任者>が行う)
・終身パス会員(26歳以上〈年齢上限なし〉)
●モンベルカード – アウトドア用品メーカー・環境保全団体の(株)モンベルとの提携によるもの。モンベル直営店・オンラインショップでの購入特典あり。
・成人パス会員(19歳以上〈年齢上限なし〉)
●ワールドホステリングカード – VISAカード、またはマスターカードとの提携によるもの。いずれもクレジットカードの機能があるため、入会に際し提携のクレジットカード会社の厳正な審査がある。
・成人パス会員(19歳以上〈年齢上限なし〉)
・家族パス会員(19歳以上の成人と同行者として帯同する中学生以下の少年)
●その他の特別会員
・学校パス会員(10名以上の小学校・中学校・高等学校・高等専門学校の生徒・教職員。応募はそれらの代表者(引率責任者)が行う)
なお、特別資格公認証会員(10名以上の地方公共団体・青少年団体・社会福祉団体・および大学・大学院・専門学校など日本ユースホステル協会が特に必要と認める団体が対象)は廃止された。
ユースホステルの料金は?
国内におけるユースホステルの料金は、1泊3000円前後、2食付きで4500円~5800円ほどと言われています。外国は物価の安い国であれば1泊1000円前後、高い国だと3000円~4500円ほどです。
ユースホステルの部屋の種類は?
旅人同士が触れ合う場所というのもあって、相部屋が主流となっています。ただ、全部が相部屋ではなく、家族連れや人と触れ合うのが苦手な方を考慮して個室部屋も扱っています。
ただし、相部屋に比べて値段が高くなったり、先約で埋まって予約が取れなかったりすることもあります。
ユースホステルでの食事は?
ユースホステルの食事は予約時に必要か否かを選べるので、旅費を節約したい方は食事無しで泊まることが可能です。ただ、食事の準備をお願いする場合は、ホテルや旅館のようにお客様の時間に合わせてくれないので、指定の時間に食べなければなりません。
また、海外ではほとんどのユースホステルで自炊設備が整っているため、自分で調理することも可能です。冷蔵庫も用意してあるので、連泊する場合でも食材を保存しておけます。
日本でも一部の施設で自炊ができる場所はありますが、海外に比べてまだまだ少ないです。もし、自炊を検討される場合は、予めスタッフさんに確認しておくと良いでしょう。
ユースホステルの入浴は?
入浴の方法は場所によって異なり、大浴場を備えている場合もあれば、シャワーだけしか用意されていないケースもあります。また、風呂場が狭い場所だと、宿泊客同士で順番に使うことになるので、長湯は禁物です。加えて夜にはお風呂が施錠されてしまうため、深夜には入れないことを覚えておきましょう。
ユースホステルの年齢制限は?
元々、青少年向けに作られた施設なので「若い人限定なのか?」と思いがちですが、2019年時点では世界中の全ての地域・国において利用できる年齢の上限は設けていません。最初にも触れましたが、家族での宿泊も可能なので、年齢を気にせずに利用できます。
ユースホステルを利用する際の注意点
ユースホステルは値段が安いため、経済的には優しいです。しかし、ユースホステルは基本的にセルフサービスでもあります。
チェックインした後も、ホテルとは違って自分で荷物を運ばなければなりませんし、部屋のお布団も自分で敷いて自分で戻さなければなりません。
また、ホテルのように浴衣やタオル、歯ブラシやひげ剃りなどの洗面用具も用意していないため、持参する必要があります。そのため、旅館やホテルと同じ感覚を持ったまま泊まらないようにしましょう。
ユースホステルを上手に利用して旅行をエンジョイしよう
値段が安い分、自分で対応しなければいけない内容はいくつか出てくるでしょう。しかし、多少不便な点があっても、安い値段で宿泊できるのは大きなポイントです。そして、余った分のお金は、観光や食事、お土産、レジャースポットに回すことができます。節約家の方であれば、貯金に回すのも1つの方法でしょう。
いずれにせよ、安い金額で旅行を検討されている方は、是非ユースホステルを利用されてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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