一度は日本と違う世界を味わいたい、そんな気持ちで海外旅行への憧れを抱いている方は多いのではないでしょうか。しかし、海外旅行をするにあたって最初の関門とも言えるのがパスポートの申請です。パスポートは海外へ行く際に必須のアイテムとも言え、これが無ければ出国はできません。
しかし、パスポートの申請をやったことない人からすれば「パスポート申請のやり方が分からない」「パスポートの申請に何を用意すればいいのか分からない」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。そこで、今回パスポート申請から受領までの流れを説明していきます。初めての海外旅行をスムーズに行うためにも、この記事を参考にしてみてください。
パスポートの申請に必要な書類
まず、最初にパスポートの申請に必要な書類から見てみましょう。
一般旅券発給申請書 1通
新規で申請を行う場合、5年用と10年用の2種類から選ぶことができます。5年用の申請書は上縁部が薄めの青色、10年用の申請書は上縁部に赤色になっています。パスポート交付場に行けば案内があるので、すぐに分かるでしょう。
自分が申請したい色を決めた後は、その申請書に必要事項を記載しましょう。申請書はその場でも家に持ち帰った後でも記載できます。ただし、この時注意しなければならないのは、申請書を折り曲げたり汚したりしないことです。申請書の読み取りは機械が行うので、折れていたり汚れていたりすると上手く読み取れないことがあります。
また、20歳未満の方が申請を行う場合は5年用のみの申請となります。加えて、申請書裏面の「法廷代理人署名欄」に親権者もしくは後見人の署名が必要になります。署名ができない場合は、親権者か後見人の署名が書かれた同意書の提出が求められます。
戸籍謄本または戸籍抄本 1通
戸籍謄本または戸籍抄本は、申請日より6ヶ月以内に発行されたものを用意します。同一戸籍内の家族が複数名同時に申請する場合は、戸籍謄本を1通提出することでまとめて受け付けてもらえます。
そして、戸籍謄本(抄本)の取得は、本籍地の市区町村役場にて申請を行います。本籍地の市区町村役場に出向けばその場で取得が可能です。
ただし、事情があって本籍地の役場に行けない方は、郵送で取り寄せることも可能です。その場合、本籍地の役場から送ってもらえるので、自宅で受け取れます。ただし、郵送で受け取る際は日数が掛かるので、申請を急いでいる方は日にちに余裕を持って役場へと問い合わせしましょう。
住民票の写し 1通
申請日より6ヶ月以内に作成されたものを提出します。ただし、住民基本台帳ネットワークシステムを利用する場合や国外で申請する場合は不要です。
パスポート用の写真 1枚
パスポートに用意する写真は、以下の事項を守りましょう。
・縦45mm×横35mmの縁なし、無背景の写真(無地で淡い色)
・申請日より6ヶ月前に撮影したもの
・無帽で正面を向いたもの。
・写真の裏面には申請者の氏名を記載してください。この際、写真表面にインクがにじんだり文字が浮かんだりしないように気を付けましょう。
その他、パスポート写真は細かい指定があるので、こちらのページを参考にしてみてください。→パスポート写真用の規格
本人確認ができる書類
本人確認書類は、1点で良い場合と2点必要な場合があります。1点で良い書類は、運転免許証、マイナンバー(通知カードは不可)、船員手帳、身体障害手帳などが挙げられます。しかし、これらの書類が無い場合、下記の分類1から2点、あるいは分類1と分類2から各1点ずつ用意する必要があります。
・分類1
健康保険証、国民健康保険証、共済組合員証、船員保険証、後期高齢者医療被保険者証、国民年金証書(手帳)、厚生年金証書、船員保険年金証書、恩給証書、共済年金証書、印鑑登録証明書(この場合、登録した印鑑も必要)など
・分類2
学生証、会社の身分証明書、公の期間が発行した資格証明書など(いずれも写真付きであること)
書類が揃ったら申請に!
書類が揃ったら、住民登録をしている都道府県のパスポート窓口で申請を行います。申請から受領までは通常1週間程度かかります。また、申請する際の注意事項もあります。
20歳未満が申請する場合は?
先ほどの一般旅券発給申請書で説明しましたが、申請書裏面の「法廷代理人署名」の欄に親権者(父母のどちらか)もしくは後見人から署名をもらう必要があります。親権者や後見人が遠方に住んでいて署名ができない場合は、親権者本人か後見人の署名がある同意書を提出します。
仮に親権者や後見人の署名を得られない事情がある場合は、都道府県旅券事務所に相談してみましょう。
申請者以外の方で代理申請ができる?
パスポートの申請は本人以外でもできます。しかし、申請書には本人が記載しなければいけない箇所がありますので、必ず本人に記載してもらってから届けるようにしましょう。また、代理人が提出を行う際は、提出者を証明する確認書類が必要になりますので覚えておきましょう。
ただ、パスポートを取得する際の事情によっては代理人による申請ができない場合もあります。ご自身以外の方に申請をお願いする場合は、各都道府県のパスポート申請窓口のWebページで必ず事前に確認を取っておきましょう。他にも、代理人による申請書提出を行った際、パスポート窓口において申請者本人による確認を求められる場合もあります。そういった場合は、申請者本人が出向くようにしましょう。
また、都道府県によっては旅券引換証と申請手数料の他に、受領時に印鑑が必要な場合もあるので、その時は印鑑を忘れないようにしましょう。
念願のパスポート受領
申請したパスポートを受領する際は、申請時に渡された受理票に手数料(必要額の収入証紙及び収入印紙)を貼り付けて、窓口に提出します。パスポートは海外へ渡航する際に、日本国籍、身分を証明し外国政府に保護を依頼する大切な公文書になります。申請者の国籍、氏名、生年月日などについて厳正にチェックが行われるので、受領できるのは本人のみとなります。必ず申請者本人が出向くようにしましょう。
手数料の詳細
以下、手数料の詳細です。
・10年間有効な旅券(20歳以上):都道府県収入印紙2000円+収入印紙14000円=計16000円
・5年間有効な旅券(12歳以上):都道府県収入印紙2000円+収入印紙9000円=計11000円
・5年間有効な旅券(12歳未満):都道府県収入印紙2000円+収入印紙4000円=計6000円
その他、証明写真代で1500円、戸籍謄本(抄本)で1通450円、住民票の写しの準備に1通350円かかります。初めての海外旅行は旅費以外にもパスポート代が必要になるので、余裕を持って計画的に進めていきましょう。
手順を守ってスムーズにパスポートをゲット!
今回の内容を見て色々準備するのに、時間や手間が掛かりそうだと感じた方もいるのではないでしょうか。確かに用意する書類が多かったりお金がかかったりはしますが、今回お話した手順通りに進めていけば案外スムーズにいくものです。
申請から受領までも1週間程度と受け取るまでの期間も短いです。せっかく憧れの海外へ行くのですから、面倒だなと思うよりワクワクした気持ちで申請を行いましょう。パスポートが手に入ったら海外旅行は目の前です。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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